今後の予定

2014年12月31日

桜の木のように

2014年は1年を通じて充実した忙しい年でした。
今年は6つの舞台作品を作りました。


◎青☆組『人魚の夜』@こまばアゴラ劇場
コンクリートの床の上を裸足で歩いたりしたので
とにかく寒かったことを覚えています。
でもモノローグの最中に見ていた海は
個人的に親しみ深い瀬戸内の海でした。

◎TRASHMASTERS『虚像の礎』@座・高円寺1
全員が初めて一緒にやるメンバー。
産みの苦しみも大きく千秋楽までいろいろ大変だった分
記憶にも残り、強い愛情を感じる作品になりました。
無事に千秋楽を迎えられたことが本当に嬉しかった。

◎ZU々『クロードと一緒に』@青山円形劇場
大好きな青山円形劇場。
古巣箱庭円舞曲の仲間、古川貴義との再会。
そして若き戦友、相馬圭祐・稲葉友との出会い。
2014年のクライマックスでした。

◎DULL-COLORED POP『河童』@吉祥寺シアター
今では信じられないけれど、毎日暑くて大変だった。
若くて元気な人たちがたくさん暴れまわっていて
僕にとっては珍しい雰囲気の現場でした。
ここでも、念願の初共演の人や新しい出会いの人がいて嬉しかった。

◎松森企画ワークショップ『熱帯樹』@古民家アサゴロウ
愛する三島由紀夫作品。
なかなかチャレンジ出来ない作品・役柄に取り組めたことは
自分にとって得難い経験となった。
大きく歳の離れた悪友、永嶋柊吾と出会って、酒量が増えました。

◎テアトル・ド・アナール『トーキョー・スラム・エンジェルス』@青山円形劇場
もうすぐなくなってしまう青山円形劇場に再び立てたこと。
自分の辿ってきた人生を辿り直すような舞台であったこと。
10年来の念願であった山本亨さんとの共演。
南果歩さん・加治将樹とのヒリヒリする舞台上での出会い。
心から信頼する谷賢一、アナールメンバーとの共同作業。
ただ単純に、嬉しくて楽しいことだらけの現場でした。


楽しいことだけでなく
悔しいことや、腹が立つことや、悲しいこともまたたくさんあった1年でした。
それもまた人生。
大切にすべきものはこれからも大切に
捨てるべきものは捨てて、来たるべき大切なものにスペースを用意して。

毎年大きく美しい花を咲かせる桜の木ように
来年も今年以上の花を咲かせられるよう
これまで以上に、誠実に、真摯に、愚直に、生きたいと思います。


今年もお世話になりました。
2015年もよろしくお願い致します。




井上裕朗




2014年5月28日

草原の海


僕らは、だだっぴろい草原にいる。見渡す限りの草原。360°どこを向いても見渡す限りの草原。草原と雲しか見えない。あとは、君の背中。草原って言っても、背丈ほどある草が生えてるわけではなくて、かと言って、芝生みたいな感じでもなくて、腰よりちょっと高いくらいの、走ったら足にからんじゃうくらいの、そのくらいの丈の草。それが、見渡す限り一面に茂っている。そんな場所。僕らはその草原を走っている。結構なスピードで走っている。だけど僕は君ほど全速力では走っていない。全速力で走ったら、僕はたぶん君を追い越してしまうだろう。僕は、君の背中を見ながら走っていたかったから、少しだけセーブしながら走った。ふたりして、ワーッとか、キャーッとか、ウォーッとか、わけのわからない叫び声を上げながら走った。最初ははしゃいでいたのだけれど、強い風が吹いていて、風の音も結構凄かったから、どんなに大声出しても声がどこかに届いてる感じはしなくて、だんだん不安になっていった。途中からは声を出していないと自分が消えてしまいそうな気がして、不安を打ち消すために無理に大声を出した。たぶん君もそうだったんじゃないかな。ものすごいテンションではしゃいでるようでいて、実のところ、ものすごく悲壮感漂う、鬼気迫る感じだった。あとから考えるとね。とにかく、そうやって、僕らは走っていた。大声を出しながら。全力で。または全力に近いスピードで。君が先を走っていて、僕は君の背中を見ながら走っていた。とは言っても、ふたりは近い距離を走っていたわけじゃないんだ。なんといっても、見渡す限りの草原だからね。距離が近いほうがなんだか不自然な感じで。かろうじて姿が確認できて、かろうじて叫び声が聞こえるぐらいの、そのぐらいの距離は離れていた。縦に、じゃなくて、斜めに。あ、そうそう、なぜだか分からないけど、僕らはその草原を斜めに走っていた。見渡す限りの草原だから、縦も横もあったものじゃないんだけど、僕は確かに斜めに走っていると感じていた。なぜだろう。強い風を斜めに受けて走っていたからかな。でもなんで、追い風に乗るでもなく、逆風に真っ向から逆らうでもなく、斜めの方向に走ったんだろう。目的地があったわけでもないのに。不思議だ。とにかく、僕らは斜めに走っていた。草原を。草原の海を。これまた不思議なんだけど、草原とは言ったものの、僕がそのとき見ていた風景は、草の色じゃなくて、海の色だったんだ。緑色じゃなくて、ちょっと紫がかった、そんなに明るくない蒼い色。そんなに濃くもなかった。色が濃くないというより、色の密度が濃くない感じだった。そこに沈みかけている夕陽の、強烈な赤い色が混じって、この世の終わりみたいな、そんな風景だった。風が強かったから、背丈のそんなに高くない草たちも妙な角度に倒れていて、それを斜めに分け入って僕らは走った。あれ、 いま思い出すと、記憶の中でそのとき、僕は何の音も聞いていなかったな。ふたりの叫び声も、風の音も、風に吹かれてなびいている草の擦れる音も、走っている自分の激しい息づかいも、もちろん聞こえていたはずだけれど、記憶の中では無音。無音の中で聞いている、そんな感じ。理屈じゃ変だけど、なんか、そんな感じ。とにかく、僕らは、見渡す限りの草原を、斜めに、無音の中、全速力で、走った。ずっと走り続けた。夢の中だから、僕も君もすごい体力でね。疲れはしたし、当然息は上がっているんだけど、でも現実では絶対こんなに走れないよ、ってぐらいには走った。沈みそうな太陽が沈まなかったわけだから、大した時間じゃないんだろうけど、とてもとても長い時間を走った気がした。走っている間に、僕と君との距離は離れたり近づいたりした。縦にも、横にも。でもなんとなく、これ以上近づいたら変だって距離があって、これ以上離れたら見失うって距離があって、その間の距離を行ったり来たりした。僕はいつでも君のうしろを走っていたから、主に僕が、その距離を調整していたんだけどね。君は僕にはお構いなしに走っていっちゃうから、僕がどこかで止まったり離れていっちゃったりして、この草原の中でひとりぼっちになっちゃってもいいのかなって思ったりもしたけど、実際そのことを想像して妙に加虐的な気分になったりもしたけど、でも、そんなことになったら僕が困るからやめた。結局、僕が距離をコントロールしているようでいて、実は僕を通して君が距離をコントロールしていたのかもしれない。そう思うと、少し、頭が、混乱した。とにかく、そうやって、僕らは走った。走って、走って、走り続けた。そして、ある瞬間、僕らは、唐突に、走るのを、止めた。止まった。その瞬間に何か特別なことが起こった記憶はない。体力の限界でそれ以上走れなかったというわけでもない。もちろんどこかの目的地に辿り着いたわけでもない。太陽は相変わらず沈みそうなまま真っ赤に輝いていたし、風は相変わらず強く斜めに吹きつけて、草を妙な方向に曲げていた。もしかしたら止まった瞬間、一瞬急に風が強くなったとか、向きを変えたとか、そんなことがあったのかもしれない。覚えていない。でも、なんにせよ、止まったあとは、また元の風景に戻っていた。僕たちは草原の海の中でしばらく立ち尽くした。相変わらず、聞こえるはずのあらゆる音は、実際には聞こえなかった。無音の中に、あらゆる音が聞こえた。僕はなんというか、神聖な心持ちがした。おごそかな感じ。厳粛な感じ。さっきまではいつまででも走っていられると思ったけれど、今度は、いつまででもそこに立っていられる感じがした。そして実際、かなり長い時間、そこに立っていた。示し合わせたように、君も止まった場所で動かずにただ立っていた。僕のほうを振り返りもしなかった。僕を呼びもしなかったし、僕も呼ばなかった。ただただ、ふたりしてその場で立ち尽くしていた。僕はたまに、君の背中を見た。背中を見ながら走っていたのに、なぜだろう。止まった場所で進行方向をまっすぐ向くと、ギリギリ君は僕の視野に入らなかったから、ほんの少しだけ首を左に動かして(君は左斜め前方にいた)君の背中を見た。不思議なことに君がどんな服を着ていたかを全く思い出せない。髪がさらさらと風になびいていたことは覚えている。とにかく、そうやって、僕らは、ただ、立っていた。その間、僕は何も考えていなかった。目の前に広がる草原の海をぼんやり眺めて、無音の中に聞こえる風の音や自分の呼吸する音を聞いて、シャツの中で止まることなく流れ出る汗を感じて、ただ、そこに、立っていた。そして、視界の外にいる君のことを、意識したり、忘れたりした。君のことを実際に見る間隔はどんどん長くなっていた。なんというか、首を少し動かすだけでも邪魔な動きのような気がしたし、君も同じようにそこに立っていることは分かっていたから、実際に見る必要を感じなかった。そして、かなり長い時間、君のほうを見ないままの時間が過ぎた。風は次第に弱まってきた。太陽は次第に沈んで暗くなってきた。流れ出た汗が冷えて急激に寒くなってきた。僕はハッと我に返り、君のほうを見た。太陽が完全に沈んでしまったらはぐれたままになってしまう。とりあえず触れられるぐらいの距離にいないと心配だ。僕は、少しだけ首を動かして、君のほうを見た。君はいなかった。君は消えていた。隠れられるところなんてどこにもない。見渡す限りの草原だ。あり得ないとわかりつつ、違う方向も見た。360°確認した。君はいなかった。あちこち確認したら、もともとどっちを向いていたのかわからなくなった。見渡す限りの草原だ。どっちを向いても同じ景色だった。太陽の沈む方向と、風の吹きつけてくる向きを頼りに、君のいたはずの方向へと走った。でも、太陽はどんどん沈んで、風はどんどん弱まって、僕は完全に方向を見失った。大声で君を呼んだ。おーい。どこにいるんだ。返事してくれ。大声を出しても、相変わらず無音だった。そしてなにより、僕には、君の名前がわからなかった。暗闇が訪れた。時間は止まった。僕も消えた。熱にやられて、そんな夢を見た。頭が痛い。




2014年1月 1日

アグレッシブ宣言

明けましておめでとうございます。

昨年中は大変お世話になりました。
いまさらながら、2013年を簡単に振り返ってみます。
なぜだかとても、長く感じた1年でした。


●2~4月
テアトル・ド・アナール
『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインが
ブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で
辿り着いた最後の一行──およそ語り得るものについては
明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙
せねばならないという言葉により何を殺し何を生きようと
祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実に
まつわる物語』

2度目の谷賢一作品。
谷くん+野村くん+男優5人の男ばかりの創作現場。
たくさん勉強して、たくさん議論して、たくさん実験した。
最後まで困難を伴う作品だったけど
たくさんの人に愛された作品になって嬉しかった。
僕にとっても長く記憶に残る作品になると思う。


●5~6月
アトリエ・センターフォワード
『ヘッダ・ガブラー』

4度目のセンターフォワード。
お互いを良く知っているからこそ
辿りつけたことが多くあった気がする。
やってみたかった役をやれて嬉しかった。
古典作品はコンスタントにやり続けていきたい。


●8~9月
風琴工房
『hedge』

僕の人生にとって強烈な体験であった金融業界の物語。
役者としてそれを追体験することで
過去の自分と否応なく向き合わざるを得ず
ひとりの人間として、それは得がたい経験となった。
これまた男優ばかり11人の現場。
3月に引き続き、多くの人に愛された作品になって嬉しかった。


●10~11月
ジェットラグ・プロデュース
『呪い』

初のコメディ。初の着ぐるみ。
しかも「いなり寿司」の役ということで不安だらけだったが
初めての経験はいつでも得るものばかりだ。
長い付き合いになりそうな仲間とも出会えて良かった。
これからも怯えずにいろいろなことに挑戦しなければ。


●12月~
青☆組
『人魚の夜』

まさに生まれようとしている作品。
青☆組への出演は初めてだが
自分以外の出演者8人のうち4人は共演経験あり。
開幕まで10日を切った。
早くお客さんと出会いたい。


振り返ってみると、苦しい作品が多かった。
良い意味で、自分が壊れ始めた1年だった気がします。
なにより健康に過ごせたし、充実した良い年でした。


ようやく厄年も抜けたので
2014年はガンガン攻める年にしたいと思っています。


本年もよろしくお願い致します。



2014年 元日
井上裕朗




2013年12月10日

呪い、ふたたび

こないだの日曜日。
『呪い』終わって1週間しか経っていないのに
再び、キャストたちで集まって飲んだ。


まずは吉祥寺にて
オーストラ・マコンドーの野外劇を。
マコンドーは旧友倉本朋幸が主宰する団体。
『呪い』で世話になった石塚貴恵ちゃんが演出助手についていて
僕が舞台で着ていたいなりの着ぐるみが登場すると聞き
みんなで貴恵ちゃんといなりくんに会いに行った。


野外劇はバカバカしくて笑っちゃう場面もたくさんあったが
最後はかなりかっこよくてなかなかのカタルシス。

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クラや貴恵ちゃんだけでなく
たくさんの知り合いにも会えて嬉しかったが
一番嬉しかったのはこの人。

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普段はNYで暮らすYOSHI。
数年前『ねじまき鳥クロニクル』舞台化のWSで
演出家のStevenの助手として来日し出会って以来の再会。
たまたま日本に来ていたらしい。
元気そうで何よりだ。


「いなりの部屋」で神として奉られていたいなりくんとも
1週間ぶりの再会。
心なしか元気ないように見えたが大丈夫だろうか。

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終演後はホルモン屋へ。

1週間ぶりに会ったみんなは
舞台の緊張感や疲れがとれたのかサッパリしており
仕事モードではないカジュアルな感じが新鮮だった。

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調子に乗った我々はそのまま深夜の新宿へ。
とある隠れ家風のBARで朝まで盛り上がり。
写ってないけど、この店から演出の山崎洋平くんも合流。

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公演中から完全タメ口だった悪ガキ古原靖久は
この日ついに僕のことを「ヒロオ」と完全なる呼び捨てに。
そのたびに「なんか、すみません・・・」と謝る奈央ちゃん。
次会うときは「おまえ」とかになってたりするのか。
僕も「バカヤス」よりひどい呼び方を考えないと。


この店ではカウンターに並んで座っていたので
いくつかの小グループに分かれて話をしていたが
笑えることに、どのグループでもものすごくまじめな話をしていた。
『呪い』のこと、いま抱えている悩み、これからの仕事のこと。

年齢や、これまでの経験や、いまおかれている環境などが
みんな全然違っているからこそ
お互いの話がとても興味深く聞けるのかも。
そもそも距離があるから、すごく客観的に、優しくなれる。

優しくされて、優しい気持ちになって、とても癒された。



劇場で大活躍だった骨骨くんはこの日も大活躍。
あちこち旅した挙句、僕が飲んでいたコロナの中にまで。

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たっぷり10時間以上遊んだのに
どうやらまた来週あたりに会うとか会わないとか。
次回も楽しみだ。




2013年12月 6日

箱庭円舞曲のこと

僕が以前所属していた箱庭円舞曲が
劇団制をやめ、主宰である古川貴義のソロプロジェクトになりました。

僕自身は1年半前に退団していますが
短い間とはいえ僕の「家」だった場所が形を変えるということで
罪悪感?苛立ち?寂しさ?共感?など
さまざまな複雑な想いが交錯しています。


劇団のHPに劇団員それぞれからの挨拶があります。
http://www.hakoniwa-e.com/message.html

それぞれ違った想いでここに至ったようですが
みんなでじっくり話し合った上での
みんなにとって最善と思われる選択肢なのだろうと思うので
この決断を尊重し、前向きなものだと受け止めています。

片桐はづきとは同時期に劇団員になった間柄であり
芝居に対しても劇団に対しても似た考えをもっていたので
彼女のコメントにはグッとくるものがありました。
ここに至る過程には今後につながる種がたくさんあったはずなので
これは単なる「挫折」でも「諦め」でもないよと言いたいです。
でも、ひとまず、おつかれさま。



劇団員として最後に所属していた4人にとってはもちろん
英ちゃんや僕など過去の所属していた劇団員
そして、箱庭に集まってくれた多くの仲間たちにとって
箱庭円舞曲という劇団はそれぞれにとって大切な場所だったと思います。

あそこでともに過ごした時間、ともに作った作品たちを糧に
今後それぞれがそれぞれの場所で輝いていけますように。
これからもよろしく。
古川くん、がんばって。



そして、「劇団」箱庭円舞曲を応援してくださったみなさま
いままで本当にありがとうございました。

形は変わりますが、今後とも箱庭円舞曲をよろしくお願いいたします。
そして、箱庭円舞曲に関わったすべての仲間たちの活躍も
末長く見守って頂ければと思います。




2012年10月25日

通過点

出演情報を除けば1年以上ぶりの更新です。
ずいぶん空きました。


昨日は41回目の誕生日でした。
多くの人にお祝いの言葉をもらい嬉しかったです。
ありがとうございました。
そして何より、両親に感謝の気持ちでいっぱいです。

40歳は大きな節目な気がして昨年の誕生日はズシンときましたが
41歳はなんだか中途半端な気分です。
40歳でも42歳でも43歳でも何でもいいやって気がします。
ぼくだけでしょうか。


昨年の誕生日は箱庭の稽古中でした。
一昨年はアトリエ・センターフォワードの稽古中。
2009年は砂地の本番中、2008年は乞局の稽古中。
ここ数年は現場でお祝いしてもらいました。

それ以前の誕生日のことは全然覚えていません。
試しに思い出そうとしたのですが
なんと24歳の誕生日まで思い出せませんでした。
(みんなでバーベキューした)
なんだか損してる気がします。


ぼくは20代半ばぐらいまで
「40歳ぐらいで死にたい」
と思っていました。
それ以上歳をとりたくない。
それまで太く短く、濃い人生を送りたいと。

でも、もしいまそのころの自分に会うことがあれば
思い切り平手打ちを食らわせてやりたいと思います。
いま死ぬなんてとんでもない。
まだまだ早すぎる。
そろそろ人生折り返しかと思うだけで嫌になります。


いまでは、1日でも長く生きていたいと思うようになりました。
人生まだまだこれから。
41歳の1年間もバリバリ頑張りたいと思います。




2011年10月 9日

猫と紅茶とスナック菓子 ~とある男の夜の過ごし方

昨日急に左下の親知らず跡が腫れた。
数日前から顔の左側がずっと痛かった。
喉のあたりから頬骨、頭蓋骨のあたりまで痛かった。
そしたら急に歯肉が腫れて口を閉じられないほどになった。
上下の歯が噛み合わせられないのでご飯も食べられない。
仕方ないので歯医者に行って膿を出してもらい薬をもらったら
腫れも痛みもひき、口を閉じられるようになった。
こんなこと初めてだ。
これもまた前厄だからだろうか。

今日ひさびさに体重計に乗った。
夏の公演中にずいぶんと痩せた(気がしていた)。
そのあと熱出したりしてまた痩せた(気がしていた)。
実際ひさびさに体重を測ってみたら、やっぱり痩せていた。
夏前から比べると4キロぐらい痩せていた。
思っていた以上だ。
年々取れなくなっていた腰周りの脂肪がすっきりした。
きちんとトレーニングしてちゃんとした肉をつけよう。

といいつつ、眠れない夜には甘いものが食べたくなる。
最近のお気に入りは源氏パイ。
袋を開けたが最後、一晩で一袋全部食べてしまう。
昨年あたりのブームは、ミニキットカット17個入りだった。
これも大抵一晩で一袋食べ切ってしまっていた。
甘さをブラックコーヒーで中和させてタバコをふかす。
最近はコーヒーの代わりに紅茶を飲んでいる。
ちょっとは身体に優しいのではと思うけどどうだろう。

夜中になると猫たちが活動を始める。
さっきまでリビングで寝ていたはずなのに
いつの間にか2階のベランダから僕の部屋を覗いている。
うちにはいつでも自由に外に出られる猫専用の出口があるのだ。
だから当然そこから家に帰ってくればよいのだけれど
帰りはなぜか僕の部屋から入ってきたがる。
ベランダでリンリン鈴を響かせ、僕の部屋の網戸をひっかく。
僕が寝ててもおかまいなしに開けろとせがむ。
窓を開けて部屋に招き入れると、甘えた目つきで僕を見上げる。
まだ何もしていないのに勝手にゴロゴロ喉を鳴らす。

最近の彼らのお気に入りは「腰叩き」だ。
テレビで虎が気持ちよさそうにしていたのを母が見て
うちの子たちにも試してみたら見事に成功した。
正確に言うと、少し過剰なほどに成功してしまった。
「腰叩き」とは猫の腰のあたりを掌でポンポン叩くことだ。
ちょっとやりすぎじゃないかというくらいの強さが適度らしい。
掌が猫の背骨や内臓に響いて文字通りポンポン音がする。
これをやると猫たちの身体の力は少しずつ抜けていく。
身体全体をぐにゃっとさせながらしっぽだけピンと立てている。
そしてゴロゴロ喉を鳴らす。
とてもかわいい。

とてもかわいいんだけど
これを始めるといつまでも僕を解放してくれない。
僕が疲れて叩くのを止めるとどこまでもついてきてそれをせがむ。
それもまたとてもかわいい。
とてもかわいいんだけど、僕もやるべきことがあるんだ。
源氏パイも食べなきゃいけないし、紅茶も飲まなきゃいけない。
タバコも吸わなきゃいけないし、そろそろ寝なきゃいけない。
しばらく無視して放置すると、そのうちぷいといなくなって
まるで僕と遊んだ時間はなかったみたいな顔している。
それが猫だ。

そして、僕のよくある夜中の時間の過ごし方だ。


話は変わって。

既に報告させて頂いたことだが、4ヶ月ほど前
「CoRich舞台芸術まつり!2011春」において
箱庭円舞曲の前回公演『珍しい凡人』はグランプリを頂いた。
その授賞式(+座談会のようなもの)を先月下旬に開いて頂き
劇団員6人でCoRichさんのオシャレな事務所に伺ってきた。
そのときの模様やコメントなどがCoRich舞台芸術!に掲載されたので
もしよかったら覗いてみてください。
http://stage.corich.jp/festival2011/sponsored.php

また同じタイミングで俳優賞のコーナーもアップデートされた。
各人の写真とコメントが掲載されている。
たぶんみんな宣材写真だろうと思ったのだが(実際そうだった)
僕は、鏡田伸幸さん撮影の舞台写真を使わせて頂いた。
主宰の古川と相談して、何枚かの写真の中から選んだ1枚。
鏡田さんは素敵な瞬間を捉えてくれる素晴らしい写真家だ。
独自の視点で作品を切り取ってくれる。
たぶんこの写真は『珍しい凡人』の冒頭シーンだろうと思う。
こちらもよかったら覗いてみてください。
http://stage.corich.jp/festival2011/actor.php

そして、次は『いつも誰かのせいにする』。
少しずつ作品の輪郭が見え始めてきました。
こちらもよろしくお願い致します!

2011年10月 3日

とても静かだ。

夏の疲れが出て心身ともに本調子でないからか
ここ数日、心の中がとても穏やかに凪いでいる。
今日は昼すぎからさっきまで外出していたにも関わらず
自分のまわりだけ音がすっと消えているような静かな時間。
急に涼しくなった夜は、まるで真冬の透明な空気のようで
ポジティブでもネガティブでもない淡々とした気分を味わっていた。

今日は稽古があってそれはとても楽しかったし
最近仕事面で嬉しいことがいくつかあったりして
前向きなエネルギーがないわけではない。
でも淡々と、粛々と、そしてどこかぼんやりと
それを受け止めて前に進もうとしている感じがある。
いつもはどちらかというと気分の振幅が大きいほうなので
たまにはこういう静かなときがあってもいいだろう。
悪くない。

今日は、僕が一方的に好きな役者さんとお会いする機会があった。
舞台上にいない彼もまた、やはりとても素敵な雰囲気をまとった人だった。
姿勢が良くて、落ち着きがあって、眼力があって、確かな存在感。
何かを格別主張するわけではないのに、そこにただいるだけで目を引く。
改めて、僕は「品の良い」役者さんが好きなんだなーと思った。
何をもって品が良いと感じるのかを言葉で説明することはできないけれど
(しかもそれは、人がそう思う基準と違うだろうけれど)
僕もああいう「品」のある役者になりたいなーと、心からそう願う。
憧れる。


全然関係ないけれど、今回の箱庭のタイトルをしょっちゅう
『いつも誰かに恋してる』
と間違えそうになります。

似てますよね?
意味はだいぶ違うけど。

2011年10月 1日

カウントダウン!

前のブログを書いたあとPCが壊れました。
稽古や本番で忙しくなかなか修理に出せなかったのですが
やっと落ち着いたので修理に出したら
新しいPCが2台買えるぐらいの修理代の見積もりが返ってきました。
当然修理は諦めて新しいのを買いました。
それが昨日うちに届いたのでやっといろいろ更新しました。

その間『Caesiumberry Jam』『花と土』という2つの作品を作りました。
それが終わって今度は劇団の稽古が始まりましたが
少し落ち着いて気が緩んだのか、体調を崩してしまいました。
PCが壊れたり、体調を崩したり。
前厄ということも関係あるのでしょうか。

Img_01451 『Caesiumberry Jam』(撮影:mao)

Img_03262_3 『Caesiumberry Jam』(撮影:mao)

さて、今日から10月です。
ぼくの30代はあと数日となりました。
今日は箱庭円舞曲『いつも誰かのせいにする』のチケット発売日。
今回は映画製作会社を舞台にした話で
ぼくが関わった前2作(『気付かない奴は最強』『珍しい凡人』)とは
またちょっと雰囲気の違う作品になりそうです。
とりあえず映画業界の本を読み漁ってリサーチしています。
本番まで1ヶ月と少し、とにかく面白い作品にしたいと思っています。

ぜひ観に来てください。
よろしくお願いいたします!


2011年8月 4日

蝉しぐれ

今日はまさに夏だ。
外では蝉も鳴いている。
最近雨が降ったり涼しかったりして淋しかった。
今日は朝から機嫌がいい。

前回の日記を書いてから2ヶ月半。
当たり前だがいろんなことがあった。

乞局『標本』の稽古やったり本番やったり、
CoRich舞台芸術まつり!でグランプリと俳優賞頂いたり、
10年ぶりにNew Yorkに遊びに行ったり、
8月出演DULL-COLORED POPの稽古をやっていたり、
9月出演monophonic orchestraの稽古をやっていたり、
1年ぶりにTPTでめいっぱい遊ばせてもらったり、
大切にしたい衝撃的な出会いがあったり、
夜の公園でのんびり酒を飲んだり語りあったり、、、

やっぱり夏は心身ともに調子がよく
充実した日々を送れている。
感謝感謝の日々。


さて現在稽古中の作品。
DULL-COLORED POP『Caesiumberry Jam』。
先週台本が完成し、おとといには初通し稽古をした。

大きくて深みがあって生命力に溢れていて、
でも触れることが憚られるほど繊細な物語。
ものすごい作品になるんじゃないかとゾワゾワしている。
あとはひたすら自分と向き合って戦って、
そしてみんなと稽古を頑張るのみ。
稽古場は熱気と緊張に溢れていて素晴らしい雰囲気。
そこでは無限の可能性を信じられる。

ぜひ観に来てください。
観てほしいです。

DULL-COLORED POP 第10回/活動再開記念公演
『Caesiumberry Jam』



相変わらずまめも応援してくれています。

2011072609500000

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