ぼくの街
高円寺は、ぼくにとっての第2のホームタウンと言っても過言ではない。
母親の姉(ぼくのおばさん)がずっと高円寺に住んでいて
ぼく自身杉並区で生まれたこともあって
まだ0歳だった頃から高円寺でよく遊んでいた(そうだ)。
幼いころの記憶では、青梅街道と駅を結ぶバス通りは
まだ舗装されていない砂利道だった。
その後高校生になって、通い始めた学習塾も高円寺にあった。
そして、大学生になってその塾で先生として教えることになり
結局9年間もそこで働くことになった。
そのころは、毎晩のように高円寺の街で飲み歩いて
泣いたり笑ったり、青春時代を謳歌したものだった。
役者を始めてからも、高円寺に住んでいる友達が出来て泊まりに行ったり
高円寺付近で稽古をしたりすることが多かった時期があったりで
また高円寺にしょっちゅう出没することになった。
さらには今回、「ユーリンタウン」で約3ヶ月間高円寺に通うことになり
高円寺の劇場で芝居をして、高円寺の街で飲み歩く毎日を送っている。
本当に縁のある街なんだなー。
学生時代通いつめた店のいくつかは、20年近く経った今でもまだ残っている。
でも、もちろんもうなくなってしまった店もたくさんある。
こないだ共演者たちに連れられて行ったダーツバーは
昔は、ロックをガンガンに流していたかっこいいバーだった。
ロックをこよなく愛するジョン・レノンみたいなマスターと
若くてかわいいアイドルみたいな奥さんがいつもカウンターにいて
名物のポップコーンの香ばしい匂いがいつも充満していた。
まだ学生だったぼくたちは、ロックを聴いて、ポップコーンを食べて
バーボンを飲みながら、いつも何かを熱く語り合っていた。
あのときいつもあそこに一緒にいた大好きだった先輩は
今はもうこの世にいない。
ねえ、あの店もうなくなっちゃったよ。
でも、店に下りていく階段とかトイレとか壁とかカウンターとかテーブルとかは
昔とおんなじだったから、いろんなこと思い出して涙が出たよ。
いつも一緒に飲んでたバーボンをひさしぶりに飲んだよ。
ただ、どうしてもあの店の名前が思い出せなかったんだ。
何だったっけね。
いつか一人暮らしをするなら、絶対に高円寺に住もうと思う。
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